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【VOL.196】 “サーファー山に上る” 〜これからの国産木材のゆくすえ〜

(2013/01/18 三原 栄一 )

 一般的には、林業関係者および林学に関係する教職者(プロフェッサー)もしくは、木材輸出入業者が木建材をとりまく分野のプロであると認識されています。

 そして我々アーキテクツ・デスクの皆さまは、いわゆる一色OBもしくは一色に関係する機関での繋がりがあった方たちであり、上記プロ同様、国内外の木材そして木構造への造詣が深いプロフェッショナルです。

 しかしながら、実際は現場を知るデスクの皆さまの方が、的を射た発言をされている気がします。


今回のコラムテーマは、改めて「木の話」である。

 「木」とはすなわち、森林の樹木、建築構造材・意匠表現材、暖房燃料、バイオマス発電等の次世代エネルギー材と裾野は広いですが、注目はなんと言っても、森林を守ることが空気・水という、この地球上の生命の源を造り出すことであり、その役目は我々人間が生存しているかぎり、人間自身が行わなければならない、ということです。

 

 我が国の林業の置かれている問題は、川上だけの問題ではなく、川中そして川下への一気通貫されていない現状に大きな問題があります。今までの国内木材流通では通用しない、大手商社が参入できない、ニッチビジネスに地域経済の活性化があると考えます。

 

 そこで提案するのが、純国産枠組壁工法材、いわゆるツーバイフォー材の生産・販売です。国産枠組壁工法材の秀逸さは、すでに我々デスクの青木氏が中心として行った過去の補助金事業で実証済ですので、あとは流通の仕組みをつくることです。

 

出口の仕組をつくることが今一番望まれている。

 出口はずばり「湘南」です。

 ショーナニアン=湘南人は、エコに対する姿勢が人一倍強い市民です。自分たちが暮らすまちをよくするための活動に諸手を挙げて賛成し、賛同します。湘南の海がきれいになり、豊富では無くなった地元の海洋資源が元に戻るという活動なら、地域を挙げてアクションを起こし、行政が後付でフォローします。

 その仕組を神奈川県からはじめることで、全国に復旧することをねらいとしています。

 

 すなわち「森業おこし」のはじまりです。

 林業ではなく、森業を市民と共に再生すること・・・森と海は繫がっている。健全な森は、人類のみならずすべての生物に無数の恵を与えます。

 

木材をユニクロ化する:国産材のガラパゴス化に待った!

 新たな流通木材の材種:ランバーの生産・販売のトライアルです。

 木造建築は我が国の建築物の基本であり、これからの一般木造建築物は、知名度のみブランド化した木材はいらないと考えています。

 

 基本を制する者が世界を制する。

 ユニクロはそれまでの「衣」文化を変えた、衣料界のエポック・メーキングを創った。

 「食」のエポック・メーキングは日本食(文化)であり、今や世界中に寿司や麺類が広まり、欧州なのでは、中華料理店を日本食料理店が凌駕しはじめているとのニュースも聞き及んでいます。

 

 そして我々は“住”のエポック・メーキングを創ろうと計画しています。

 我が国の衣食住、その充実度において先進国の中で遅れているのが「住」でることは国民ひとりひとりが理解しています。

 同様に農林水産業の中で、今一番立ち遅れているのが「林」業であることも事実です。

 

木のカスケード利用

多段的に活用すること。すなわち、これからの10年が勝負です。60年生の樹木を最大限に生かすことがその課題です。

 

木材流通システムをブランド化すること:水のマネジネントが一番大切

生産物をブランド化するのではなく、森から海へ、水の流れのシステムをブランド化することが大切です。そもそも木材はコモディティ(立米単価)であり、コモディティのブランド化は一部を除き無理があります。

 

■サーファー山に上る

 だからこのキャッチコピーなのです。

 

 マリンレジャーを楽しむ湘南市民が、この事実を知りすでに動き出しています。そしてそのことを含めた湘南地域の市民活動を、我が国の政府機関を通さず、いわゆる発展途上国の要人が連絡をとりはじめています。

 現場を知ること、そしてその“負”となっている事象を改善することが必須であると考えます。

 

 今後のこれらの活動をフォローしていくのも、私のライフ・ワークの一つです。

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