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【VOL.67】狭小宅地のすすめ。

(2009/01/22 松永 務 )
静岡に引っ越ししてからはや8年。やはりこちらに住むと地方性のある、伸びやかな住宅が多くなります。

しかしここ最近、東京に居たときによく設計した狭小宅地の都市型住宅が続いています。
元々、静岡という地は浜松と比べて随分敷地が狭いらしい。私にはピンと来ない所もあるのですが・・・。

今回紹介する住宅の敷地は34坪の旗竿宅地。

言葉の通りちょうど旗を連想させる形状ですが、その棒の部分、つまり通路状の所には建物は建たないので、実質23坪が敷地となる。しかもその間口は、北側の10mから南側へ5mまで絞られている。

周囲は近隣の住宅が密集し、東側の住宅は25センチしか離れていない。実は、お隣さんこちらの敷地に足場を建てたらしい・・・。実に壮絶で(都会では当たり前ですが)建て主は、ここの中古住宅を購入して住まわれていました。

要望は、とにかく明るくて、風通しが良くて、快適な4人家族のいえ。
これは、建築家冥利に尽きる難題。

この災い転じて福となすのが我々のお役目と心に決め、あらゆる発想の転換を試みました。

まず、予算の関係から建物はシンプルに台形の敷地形状そのままに壁で囲い込み、そこに片流れのシンプルな屋根を南北に掛けます。

そうすると北側では9mの高さとなるので、それぞれの寝室のロフトとして縦空間を活用することに。
但し、2階に居室3室と吹抜を用意するためには広さが足りない。ならば、3mの通路状部分に1.5m跳ね出し、巾2m、高さ5mのメゾネットの子供室を創っちゃえ。

明るさといえばトップライト。しかし南勾配の屋根なのでトップライトは御法度。ならばトップサイドライトを基本に。どうしても取れない場合は、その箇所だけ35~40センチ床を出しちゃえ。その上部をトップライトに。

南側の吹き抜けのある広間は、この家の唯一の光溜まり。

それなら、南側にバルコニーを創ってそこに布団を干したいとの、至極自然な要求が。でも、普通の廊下とバルコニーを創れば、逆に光を遮ってしまう。ならば、この2つの床を消しちゃえ。

色々やっちゃううちに、何だか敷地なりの斜めの壁のため家具が上手く入りそう。じゃ仕方がない、机やベットを家具として創っちゃえ。やっちゃえ、やっちゃえ。



でも住宅の性能部分はしっかりと。杭、ベタ基礎、外壁通気、全特注庇付ペアサッシ、塗壁、ガルバリウム、無垢フローリング、床暖房、浴室乾燥機・・・・。

これで、外部デッキ・塀、カーテンブラインドまで入れて税抜き2400万。如何でしょう?。

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