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【VOL.83】ビフォーアフター考

(2009/01/22 松永 務 )
毎回、困っている家族のために颯爽と登場するリフォームの匠。

リフォームという領域をかくもショーアップしながら、番組として3年間継続させて、先日の私の出演回で100軒を達成させました。

その裏側で、毎週、毎週こうした番組を創り続けるということがいかに大変なことかは、建築に携わるものにはよく分かることでもあります。
100軒ものリフォームを達成させた番組製作スタッフ・・・プロデューサー、ディレクター、制作、AD、カメラ、照明、音声等々の注ぐその熱意は、もうリフォームのセミプロとも言える領域です。
また、かえって建築を知らないからこその未知の仰天リクエストを求めるキーワードには、こちらもそれに応えるべく知恵を絞り、技術を注ぎ込みます。こうして、番組の術中に見事にはまっていくのであります(笑)。
しかし、あくまでも我々の視点は、家族と共にあることを忘れてしまっては本末転倒となります。

ただ一点、番組に抱かれる不審はその建築費ではないでしょうか。
プロの目から見れば、いかに無謀なコストかは、日常業務でコストと戦う日々を送るものには、不可能な数字とも思えます。
これには、全国放送のメジャー番組の為せる技、そこで採用される建材や設備、はたまたクイズで紹介される家具屋さん、板金屋さん、鉄工所さん等々のコスト 以上の協力と、何と言っても施工者の協力と努力、そして匠のボランティア精神。通常ではありえない数字がはじき出されるわけはこんなところにあります。

確かにリフォームというにはあまりにも劇的に変えてしまう状況には、その家が抱える問題点が特殊すぎるということもあるでしょう。よく、あの状況で日々の生活を送ってこられたものだと思われる家が何と多いことか。

だからこそ、番組で採用され、くつろぎの住まいを手に入れることができる。
中途半端に困っていてはダメということですね。
ものが溢れているだけでは、単に整理整頓ができてないだけで採用されないとのこと。
リサーチスタッフの目を納得させるには、問題のテーマ性が重要。
このテーマ性は、建築にとっても一番必要なことです。

また、今回の物件でもそうですが、建物自体が非常に危険な状態にあるケースがあり、番組で紹介されない基礎や躯体補強工事がしっかりと行われていることを忘れてはなりません。
リフォームには、内装のみならず躯体部分のチェック及び補強がおこなわれることは最低限の仕事。
番組で紹介されない部分にも多くの建築の技が施工者の皆さんの協力で注ぎ込まれていることを忘れてはなりません。

ここに上げた写真は、OSB床の洋室化する和室、嫁入り道具の和箪笥を加工した収納と鏡台、富士山をかたどった建具とそこに映し出される丸窓からの月や障子を加工したトップライトカバー

放送されることのなかった工夫の数々の一端。 ここで日の目を見させてください。

OSB床の洋室化する和室

嫁入り道具の和箪笥を加工した
収納と鏡台

富士山をかたどった建具と
そこに映し出される丸窓からの月や障子を加工した
トップライトカバー

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