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【VOL.107】天竜杉~葉枯らし、自然乾燥、・・・そして住まいへ。

(2009/01/22 松永 務 )
浜松市水窪町奥領家。


浜松市と合併した旧天竜市街から更に奥へ1時間程のところに位置する水窪町。
ここは、あの秘境駅で有名な小和田駅の近くで、長野県、愛知県がすぐそこ。

そんな山奥に、天竜杉の新月伐採・葉がらし・自然乾燥にこだわって生産をつづけている天竜T.S.ドライシステム協同組合http://www.ts-dry.com/)があります。

まず、聞き慣れない新月伐採。 これは、下弦の月から新月の間のこの時期だけ伐採をおこなうこと。

オーストリア・チロル地方で林署員として、その経験からこの新月の木を提唱したのがエルヴィン・トーマ氏。
当初は、昔から木樵仲間の間では常識だったことを、様々な実践を通じて確認し、のちに、チューリッヒ大学の研究で実証されてからは、当初懐疑的だったオー ストラリアの森林局もこの木の証明書を明示するに至っています。

この新月伐採木(ノイモントホルツ)を分析すると、木の中のデンプン質が非常に少なくなっているため、満月などの他の時期に切った木と比べるとカビや虫がつきにくく、割れににくい木となります。
潮の満ち引きや出産も月との密接な関係があるように、自然界の不思議な関係。

そんな伐採をされた木をさらにその場所で葉を付けたまま3ヶ月以上放置することで、葉からの自然蒸散により木材の含水率を下げます。
その後、この枝を払いながら玉切りと呼ばれる所定の長さの丸太にして貯木場へ運び、製材後6ヶ月以上の自然乾燥をおこなってから出荷となります。

この間の木材は、すべて履歴現認と呼ばれる番号で記録されていて、どこの山で、いつ、誰が切り、その後どのように製材、乾燥されたかが、すべて履歴として残されていて、出荷証明書にこれらの情報が添付されます。

こうした体験ができる与作ツアーも画されていますので、我が家の木をご自分で切るということを建て主や設計者も体験することができます。

写真は、樹齢120年、目通り(人の目線当たりの幹廻り径)2.8mの天竜杉の伐採に立ち会い、実際にチェーンソーを入れて伐採した天竜杉。

この木には、クマゲラ(キツツキ)の巣やコブがあり、伐採予定だった木を利用させてもらいましたが、樹高20m以上もある木を狙った方向に倒す技術は素晴 らしく、私は段取りをされた最後を体験。半日ほどですが山の仕事の一端に接して、その大変な労力と次世代、次々世代へ繋げていく仕事の情熱を改めて感。

ブランド力のある天竜でも、手間の掛かるこの葉がらしをおこなっている林業家は少ないのです。



こうした天竜杉を使った住宅が、現在静岡市内で進行中。


地道な努力を惜しまないこの貴重な材料をほとんど現しにした空間を創り出すべく、多くの大工さんが手刻みで加工中です。


※木とつきあう知恵/エルヴィン・トーマ 地湧社 ISBN4-88503-173-7


樹齢120年樹齢120年

葉枯らし 葉枯らし

加工加 工

コメント

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