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【VOL.118】「近年の首都圏~不動産状況」

(2009/01/22 高橋 隆博 )
私たち建築界の周囲で常にうごめいている不動産業界。
我々のプロジェクトも、そのフィールドと密接な関係(いや、正にそのフィールドで)を持つものも多く...そんな中、ここ数年新たな展開に移ってきた事を実感しています。  

この10数年の間、バブル後のこの世界を引っ張って来たのはまぎれも無く「分譲住宅」でしょう。
大規模プロジェクトや公共事業の激減の中、住宅業界は着実に伸び、大手のゼネコン系やデベロッパー系までも安定且つ着実な住宅関連の事業割合の拡充や新たな参入へと動いて参りました。

不動産業界的にいえば、地価の下落=土地のみの流通での利幅下落から付加価値=上物の利幅も乗せて...
要するに事業用の段階での流通(水上)の競争が激化している訳で、これは個人取得(法人でも収益目的外の取得)に対する供給減も去る事ながら不良債権処理 により活発な中心地ばかりでなく、ローン低金利時代と相まって周辺地域の地価の上昇の要因となり、需要と供給のバランスが崩れてきた昨今ではミニバブルという声さえ聞こえます。

一方住宅関連で言えば、これまで賃貸マンションやアパートといった有効活用(土地の収益性)面でも変化が起きている事は言うまでもなく、貸室の供給過剰に輪をかけて次々と出現する新築物件...。
当然建築時の収支計算は長く続かず、中にはこれまで胡座(あぐら)をかいていた好立地の物件さえ空室率との戦いで悪戦苦闘。建築費を抑え低家賃でも収益をという低コスト競争から、いつしか賃貸物件の大命題は「5年以降に如何に家賃を落とさずに集客するか」との変化も今や常とう手段です。

...と、ここ数年の動向により底値だった地価は上昇に転じ、不良債権処理が一通り落ち着いた金融業界(政府)もここぞとばかりに?金利上昇傾向へ...。

我々の事務所でもここ1~2年ですが、利回り物件として「オーナー売り」をする為の賃貸物件(新築)の依頼の多さに世情の変化の実感せざるを得ません。 勿論バブル時の様なテナントビルやオフィスビルではなく、マンション等の住居系です。それも不良債権処理時代に麻疹のごとく現れ消えたファンド型(完璧に 終わっている手法)ではないのです。
(そういえば数年前から盛んなビル物のリフォームやリユースも、今や半数は「オーナ売り」...)

驚くことに、数億単位のこれらの売り先としては企業や投資家より、一般?個人(数十億クラスは別ですが)が多くなってきているのです。彼らの多くは 30~50代が多く、バブル崩壊後の時代で得た資金を老後への担保として...なんてことも。実際、一見堅実?な様を目の当りにする度に「あのバブル時 代」とは全く異なる空気を感じると共に時の移り変わりを痛感しています。

...不動産状況もゆっくりと変化し始めています。
~季節が移り変わりと共に動植物も変化を始めるかの様に。(ため息っ)


以下は当コラムを痛感したプロジェクトたち(何れも2007年以降。その他数件、案件思案中)


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