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【VOL.134】「 洞爺湖サミットと民間のモラル 」

(2009/01/22 高橋 隆博 )
蒸し暑さに悩まされる毎日です。皆さんは如何お過ごしですか?

「いっその事早く梅雨明けして夏になってしまえ~」と開き直りたくなるのは私だけでしょうか・・・。  
さて、「地球環境サミット」と称されるG8も終わりました。
今回のコラムは時勢柄、ECOの観点から今年竣工した幾つかの物件紹介をと原稿を用意して居りました。
(珍しく早々と......)

余裕をもって原稿をメールしようとした週末の朝のことです!
「バリバリバリ!!!ガガガガー!!!バリバリバリ!!!」
目の前の樹齢三十数年のやっと壮年期にさしかかった木々が悲鳴をあげ始め、その身の毛もよだつ様な信じられない光景を目の当りにするにあたり...... 悠長に物件紹介という気にはどうしてもなれず、内容を急遽変更させて頂きます。

我が家は都心から私鉄で20分、郊外の丘陵地にあります。住宅地として開発されてから30年以上経ちながら、良好な環境と利便性を共に保たれある種の成熟した恵まれた地域といえます。
そんな中、近年では珍しく周辺開発の初期から某財閥系の損保会社の独身寮(総敷地は約1300坪)が今だに存続し、その駐車場(約350坪)には当時の緑 化計画上の木々は、葉や枝をこんもり茂らせ街並の中でひと際その存在を彩っていました。住宅街の私有地ゆえ、保存林の指定はままならないながら近隣の地域 公園から緑化道路(有名な桜の回廊)から住宅地へのジョイントとして(住宅地内は単なる背割宅地で緑は個々の宅地内の植栽に頼る状況)および地域の財産と して一部の間ではその存続を模索していた木々でもありました。実際、我が家(当方は4年前に隣町より移って来た新参者)は毎日、その先輩の恩恵を四季を通 して直接受けていた次第です。

  それがGW頃から(これも時勢的には珍しく)世帯向の社宅(延べ床1000坪)として建替え工事が始まりました。
(第一種低層でなければ地区の人気度から真っ先にマンションという規模、条例の最低敷地制限もあり、戸建分譲には億をゆうに超えての量産となり昨今そんな 強気のデベロッパーは現れない……実際活用には知恵とテクニックが必要な優良資産であることも事実......)
施工は某スーパーゼネコン(K)、不幸?にも設計は某通信(旧公社)系の大手設計会社(バックの企業力により時より大規模プロジェクトを携わるも、その設 計力、企画力共に業界では???で有名)での共に名の通った大手による比較的大きな大きなプロジェクトであります。近隣説明にて安直かつ無機質な計画の告 知があったのは解体工事が始まる直前の事でした。(今回は企画内容や設計、デザインに於いてのコメントは等媒体では慎むことにいたしますが)

その赤紙を受け取ったのも久しく、その先輩は大型重機により「むしられ、ちぎり取られ、引きちぎられ、へし折られる」と いう無惨な最後となり......通行人の誰もが立ち止まり閉口......泣きべそをかく子も......その心なき低俗な工事には植栽に携わる者、建 築に携わる者以前に人として軽蔑の何者にも値しない行為であり、......ふぅっ。モラルという言葉で片付けるのは簡単ですが、それでいいものなのか。

地球環境サミット(洞爺湖)が幕を閉じる週末の朝の出来事でした。

補足/如何に一二を争うゼネコンの大型物件ですら、解体工事となると......直後に地盤の良くないこの土地での工事に於ける近隣対策を全く施さないこ と<一月半の間、1日中震度2~3相当の振動(計測)を周辺に及ぼしていながら何ら対応も説明もない>も含め、事業者に問合せに至って居ります。

重い話が続いた為、次回こそはプロジェクト紹介とします。
建築プロジェクトに加え、現在システムキッチンの商品企画開発も進んで居ります。建築家として旧態依然のキッチン業界にエールを送る意味でも「ギャフン!」と言わせる商品開発となってます故、こちらも乞うご期待です。

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